外出先でスマホやタブレットを充電できるモバイルバッテリー。
種類が多すぎて、何を基準に選べばいいか迷うことがあると思います。
この記事では、主要な機能のポイントを整理し、購入前に「どれを選べばいいか判断できる状態」をゴールにしています。
ぜひ参考にしてください。
バッテリー容量(mAh)
モバイルバッテリーの容量は「mAh(ミリアンペアアワー)」で表示されます。数字が大きいほど、より多くの電力を蓄えられます。
容量の目安
- 5,000mAh:スマホ1回分。軽量で持ち運びやすい
- 10,000mAh:スマホ2〜3回分。日常使いの定番
- 20,000mAh:スマホ4〜5回分。ノートPCも充電可能
- 30,000mAh以上:超大容量。複数デバイスを同時充電したい人向け
注意点(実際に使える容量)
表示容量がそのまま使えるわけではありません。
充電時のロスがあるため、実際に使える容量は表示の60〜70%程度です(例:10,000mAh → 実質6,000〜7,000mAh)。
出力(W:ワット)
出力は「どれだけ速く充電できるか」を示す数値で、数字が大きいほど高速です。
出力の目安
- 5W:通常充電。ワイヤレスイヤホン向け
- 10〜18W:急速充電。スマホ向け
- 20〜30W:高速。タブレットや一部PC向け
- 45W以上:ノートPCをフルスピード充電
注意点
高出力でも、デバイス側の対応W数を超えると速度は上がりません。
例えばiPhoneは最大約27Wなので、それ以上の出力があっても充電速度は変わりません。
急速充電規格
急速充電には複数の規格があります。
モバイルバッテリーとデバイスの両方が同じ規格に対応している必要があります。
主な規格
- USB PD(Power Delivery):最も普及。iPhone・Android・PC対応
- Quick Charge(QC):主にAndroid
- 独自規格:OPPO「VOOC」、Xiaomi「Mi Fast Charge」など
USB PD対応を選んでおけば、ほとんどのデバイスで急速充電が使えます。
ポート数と種類
ポートの種類
- USB-C:主流。高速充電・入出力対応
- USB-A:従来型。古いケーブルが使える
- Lightning:一部製品の入力のみ
- microUSB:旧式で減少傾向
ポート数の目安
2〜3ポートあると、スマホ+イヤホンなど同時充電が可能です。
ただし、同時使用時は出力が分散する場合があるので注意しましょう。
安全機能
長く安全に使うために、以下は最低限チェックしたい項目です。
- 過充電保護
- 過放電保護
- 過電流保護
- ショート保護
- 温度保護
PSEマーク(重要)
モバイルバッテリーは日本の電気用品安全法の対象です。
PSEマークが表示されていない製品は避けてください。
ネット通販では、商品説明や本体写真で必ず確認しましょう。
その他の便利機能
- パススルー充電:本体を充電しながらデバイスも同時充電
- 低電流モード:イヤホン・スマートウォッチ向け
- 残量表示:LED(4段階が多い)またはデジタル表示(1%単位)
- ワイヤレス充電:Qi対応。ただし有線より遅い
容量と出力の組み合わせ(簡易ガイド)
用途別に、何mAh × 何Wが現実的かを整理しておきます。
- 通勤・通学(スマホのみ)
→ 5,000〜10,000mAh × 18〜20W - タブレットも使う場合
→ 10,000〜20,000mAh × 20〜30W - ノートPCも充電したい場合
→ 20,000mAh以上 × 45W以上(PC側の対応も必須)
まとめ:用途に合わせて選ぶのがポイント
モバイルバッテリーは、容量・出力・規格・ポート数・安全機能など確認項目が多いですが、すべてを高スペックにすると重量も価格も上がります。
自分の使い方に合ったバランスで選ぶのが最適です。
- 毎日の外出:5,000〜10,000mAh、USB PD対応
- 旅行・出張:10,000〜20,000mAh、複数ポート
- ノートPCも使う:20,000mAh以上、45W以上出力
目的さえ決めておけば、失敗しにくい選び方ができます。

