この記事では、レインコートの選び方と、タイプ別の特徴をまとめました。
レインコートを使う場面と役割
レインコートは、雨の日の外出で「傘だけでは濡れてしまう」問題を解決する道具です。
傘だけだと、次のような困りごとが出てきます。
- 通勤・通学の服が濡れる
- リュックやパソコンが心配
- 自転車だと片手運転になって危ない
- 風が強いと傘が役に立たない
レインコートを一枚持っておくと、雨の日の行動範囲が広がります。
レインコートが向いている人
次のような困りごとがある人におすすめです。
雨の日に自転車を使う
- 傘さし運転をしたくなる。
- レインコートがあれば、両手でハンドルを握れます。
通勤・通学でリュックを背負う
- リュックが濡れると、中の荷物も心配です。
- レインコートなら、リュックごと覆えるタイプもあります。
駅までの徒歩時間が長い
- 傘だけだと、ズボンの裾や靴が濡れやすくなります。
- レインコートなら全身をカバーできます。
風の強い日が多い地域
- 風が強いと傘が裏返ったり、壊れたりすることがあります。
- レインコートなら、傘のように心配がありません。
レインコートの種類と特徴
レインコートには、形状によっていくつかのタイプがあります。
コート型
- 上半身から太ももあたりまで覆う、前開きタイプです。
- 着脱がしやすく、通勤・通学に向いています。
- 丈の長さで濡れにくさが変わります。
ポンチョ型
- 頭からかぶるケープ型です。
- リュックごと覆いやすいのが特徴です。
- ただし、風に弱く、バタつきやすいです。
レインスーツ(上下セット)
- ジャケットとレインパンツのセットです。
- 自転車やバイクに乗る人に向いています。
- 全身をしっかりカバーできますが、着脱に時間がかかります。
素材の基礎知識
レインコートの素材で、快適さと耐久性が大きく変わります。
塩化ビニル(PVC系)
- 安価で、水を通しにくい素材です。
- 厚みがあり、ビニール特有の「シャカシャカ感」があります。
- 通気性がないので、蒸れやすいです。
向いている用途: 短時間の外出、予備用
ポリエステル+コーティング
- 見た目は普通の布っぽい素材です。
- 表面または裏面に防水コーティングがされています。
- 軽めで、日常用レインコートの多くがこのタイプです。
向いている用途: 通勤・通学、普段使い
防水透湿素材(ゴアテックスなど)
- 外からの水は通さず、蒸気(水蒸気)は外に逃がす素材です。
- 長時間着ても、内側の蒸れがかなり軽減されます。
- 価格は高めですが、長時間歩く人には価値があります。
向いている用途: 長時間の外出、梅雨〜夏の雨
防水・撥水・透湿の違い
レインコートの説明でよく出てくる用語をまとめます。
防水(ぼうすい)
- 水を生地の裏まで通さない性能です。
- 生地そのもの、またはコーティングが壁の役割をしています。
- レインコートとして最低限必要な性能です。
撥水(はっすい)
- 生地の表面で水が玉になって転がり落ちる性能です。
- 雨粒をはじいて、表面が濡れにくくなります。
- ただし、使っているうちに弱くなります。
透湿(とうしつ)
- 内側の汗や水蒸気を外に逃がす性能です。
- 蒸れやすさに直結します。
- 長時間着る場合は重視したいポイントです。
シーン別の選び方
使う場面ごとに、優先すべきポイントをまとめます。
通勤・通学用
優先したいポイント
- ひざ上〜ひざ丈くらいの長さ
- 短すぎると太ももが濡れる
- 長すぎると階段で邪魔になる
- フードの形と調整機能
- 前が深すぎると視界をさえぎる
- ドローコード(ひも)やツバ付きだと、顔まわりの濡れが減る
- 透湿性(蒸れ対策)
- 梅雨〜夏の雨では特に重要
- 背面ベンチレーション(背中の通気口)があると快適
- 収納性
- 専用ポーチに入れてカバンに常備できるか
- 重さが負担にならないか
まとめ: ポリエステル+防水コーティング+適度な長さ+調整できるフード
自転車・バイク用
優先したいポイント
- 視界が確保できるフード
- できればヘルメットの上から被れる設計
- サイドの視野が狭くなるフードは避ける
- 裾のバタつき防止
- 絞れる裾、タブで留められる設計
- チェーンに巻き込まれにくい
- 反射材(リフレクター)
- 夜間や雨天時は特に目立ちにくい
- 背中・袖などに反射プリントがあると安全
フードを被る場合は、左右の確認がしにくくならないか、実際に自転車にまたがって視界を確認しておくと安心です。
まとめ: レインスーツ(上下セット)+シューズカバー
散歩・買い物用
優先したいポイント
- 着脱のしやすさ
- スーパーや店内で脱ぎ着することが多い
- 前開きタイプが便利
- デザイン
- 街中で着ても違和感のないデザイン
- 普段着に近い見た目のものも増えている
- 軽量・コンパクト
- 買い物バッグに入れて持ち歩ける
- 雨が上がったときに邪魔にならない
まとめ: コート型+軽量+収納ポーチ付き
サイズとシルエットの考え方
レインコートは「いつもの服の上に着る」前提なので、サイズ選びが重要です。
- いつものジャケット+1サイズを目安にする
- 通常のジャケットやパーカーの上に着ても突っ張らない
- 冬場は薄手ダウンの上からも着られる
メーカーのサイズ表で胸囲・ヒップに余裕があるかも確認すると失敗しにくくなります。
ただし、あまりダボダボだと次の問題が出ます。
- 風でバタつく
- 自転車や階段で足さばきが悪くなる
選び方のコツ: 中に何を着るか具体的に想定してサイズを決める。
リュックを想定するかどうか
- リュックを背負った上から着たい
- リュックはレインカバーで防水する
どちらにするかで、必要なゆとりが変わります。
リュックごと覆いたい場合は、次の条件を確認します。
- 背面にマチがある
- 「リュック対応」と明記されている
長く使うための手入れの基本
レインコートは「使い方と保管」で寿命が変わります。
使用後はできるだけ早く干す
- 濡れたまま畳んで放置すると、カビ・臭い・コーティング劣化の原因
- 風通しの良い場所で、ハンガーにかけて自然乾燥させる
- これだけでも寿命が違います。
洗濯表示を確認する
- 洗濯機OKのものもあれば、手洗いのみ推奨のものもある
- 中性洗剤推奨・柔軟剤NGなど、条件が細かく書かれている
- 誤った洗い方は、防水コーティングを一気にダメにします。
- 特に柔軟剤はコーティングの上に膜をつくることがあります。
撥水性が落ちてきたら
- 水が玉にならず、じわっと染みるようになったら撥水低下のサイン
- 市販の撥水スプレーで表面だけ補強できる場合もある
ただし、生地そのものの防水層が劣化している場合は、完全には復活しません。
「肩や背中から、裏側まで普通に水が抜けてくる」レベルなら、買い替えも選択肢です。
まとめ
レインコートを選ぶときは、次の4つを押さえておくと失敗しにくくなります。
- いつ使うか(通勤・自転車・散歩など)を先に決める
- 素材と透湿性で「快適さ」のラインを決める
- サイズは「中に着る服」と「リュックの有無」をセットで考える
- 使ったあとは、乾かしてからしまう
シーン別では、次のように選ぶと失敗しにくくなります。
- 通勤・通学: ポリエステル+コーティング、適度な長さ、調整できるフード
- 自転車・バイク: レインスーツ(上下セット)、反射材付き
- 散歩・買い物: コート型、軽量、収納ポーチ付き
まずは、雨の日に自分がどんな場面で困っているのかを書き出してみて、それに合ったレインコートを選んでみてください。
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