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【家の中】シュラフとインナーシュラフのまとめ【選び方の基礎知識】

封筒型シュラフをフラットに広げたイラスト
この記事は約6分で読めます。

シュラフを選ぶとき、形状や温度表記、中綿の種類など、チェックすべきポイントがいくつかあります。

家の中で使う場合、布団よりも密閉性が高いので、冷気が入りにくく、暖房を弱めても体温が逃げにくいという利点があります。

暖房の設定温度を下げたいときや、部屋が冷えやすい家では、シュラフの方が体温を保ちやすくなります。

この記事では、シュラフとインナーシュラフの基礎知識をまとめました。

シュラフの形状|封筒型とマミー型

シュラフには大きく分けて2つの形状があります。

封筒型

長方形のシュラフです。布団に近い感覚で使えるのが特徴です。

ファスナーを全開にすれば掛け布団のように広げられます。

足元を開けて温度調節することも可能です。

同じ製品同士なら連結できるモデルもあり、2人用として使うこともできます。

ゆったりした寝心地を求める人、家の中で寒さ対策や来客用に使いたい人に向いています。

マミー型

体にフィットする形状のシュラフです。頭部まで覆えるフード付きが多いです。

体との隙間が少ないため、保温効率が高いのが特徴です。

同じ温度帯なら封筒型より軽量・コンパクトになる傾向があります。

登山やキャンプなど、保温性と携帯性を重視する場面に向いています。

ただし、寝返りは打ちにくいです。

快適温度と使用可能温度の見方

シュラフには温度表記があります。

メーカーによって表記方法が異なりますが、主に以下の2つがあります。

快適温度(コンフォート温度)

一般的な成人女性が快適に眠れる温度の目安です。

寒がりな人や、余裕を持って選びたい人はこの数値を基準にするのが無難です。

使用可能温度(リミット温度)

一般的な成人男性がギリギリ眠れる温度の目安です。

快適温度より5〜10度低い数値が設定されていることが多いです。

この温度では寒さを感じる可能性が高いため、快適温度を基準に選ぶことをおすすめします。

ヨーロピアンノーム(EN/ISO)

ヨーロッパの統一規格で測定された温度表記です。

メーカー独自の測定より信頼性が高いとされています。

EN13537やISO 23537といった規格番号が記載されていれば、この基準で測定されています。

中綿の種類|化繊とダウン

シュラフの中綿は大きく分けて化学繊維とダウン(羽毛)の2種類があります。

化学繊維(化繊)

ポリエステルなどの合成繊維を使用した中綿です。

メリットは価格が安いこと、濡れても保温性が落ちにくいこと、洗濯しやすいことです。

デメリットはダウンに比べて重くかさばること、収納サイズが大きくなることです。

家の中で使う場合や、初めてシュラフを買う場合は化繊で十分です。

ダウン(羽毛)

水鳥の羽毛を使用した中綿です。

メリットは軽量でコンパクトに収納できること、保温性が高いことです。

デメリットは価格が高いこと、濡れると保温性が大きく落ちること、洗濯に手間がかかることです。

ダウンの品質は「フィルパワー(FP)」という数値で表されます。

数値が高いほど少ない量で高い保温性を発揮します。

一般的に650FP以上が高品質とされています。

収納サイズと重量

シュラフを選ぶ際、収納サイズと重量も重要なポイントです。

収納サイズ

同じ温度帯でも、中綿の種類や製品によって収納サイズは大きく異なります。

クローゼットやベッド下に収まるか、事前にサイズを確認しておくと失敗しにくいです。

一般的に、ダウンは化繊より小さく収納できます。

ただし、圧縮しすぎると中綿が傷むため、長期保管時は大きめの袋に入れるのがベターです。

重量

家の中で使うなら重量はそこまで気にしなくても大丈夫です。ただし、頻繁に出し入れするなら軽いほうが楽です。

同じ温度帯で比較すると、ダウンは化繊の半分程度の重量になることもあります。

洗濯のしやすさ

家の中で頻繁に使うなら、洗濯のしやすさは重要です。

化繊シュラフの洗濯

多くの化繊シュラフは家庭用洗濯機で丸洗いできます。

製品の洗濯表示を確認し、中性洗剤を使って洗います。乾燥機が使えるモデルなら、乾燥も楽です。

ダウンシュラフの洗濯

ダウンシュラフは洗濯に手間がかかります。

ダウン専用洗剤を使い、手洗いまたは大型洗濯機で洗います。

乾燥にも時間がかかり、完全に乾かさないとカビや臭いの原因になります。

洗濯の頻度を減らしたい場合は、後述するインナーシュラフを使うのがおすすめです。

インナーシュラフとは

インナーシュラフは、シュラフの中に入れて使う薄手のシーツのようなものです。

インナーシュラフの役割

主な役割は以下の3つです。

1つ目は保温性の向上です。

シュラフとの間に空気の層ができ、暖かさが増します。

素材によっては5〜10度程度の保温効果があるとされています。

2つ目は衛生面の向上です。

肌に直接触れるのはインナーシュラフなので、シュラフ本体を頻繁に洗わなくて済みます。

インナーだけ洗えば清潔を保てます。

3つ目は肌触りの改善です。

シュラフの内側素材が気になる場合、好みの素材のインナーを使うことで快適さが上がります。

インナーシュラフの素材と選び方

インナーシュラフにはいくつかの素材があり、それぞれ特徴が異なります。

コットン(綿)

肌触りが良く、吸湿性に優れています。

洗濯もしやすいです。

ただし、乾きにくく、重量とかさばりがあります。家の中で使うなら扱いやすい素材です。

シルク

軽量でコンパクト、肌触りも良いです。

保温性と吸湿性のバランスに優れています。

ただし、価格が高く、洗濯に気を使います。

化学繊維(ポリエステル、フリースなど)

乾きやすく、価格も手頃です。

フリース素材は保温性が高いですが、かさばります。

薄手のポリエステルなら軽量でコンパクトです。

選び方のポイント

保温性を重視するならフリースやシルク、洗濯のしやすさを重視するならコットンや化繊がおすすめです。

家の中で使うなら、コットンか薄手の化繊が扱いやすいです。

まとめ|用途に合わせて選ぶ

シュラフ選びのポイントをまとめます。

形状は、家の中で使うなら封筒型が扱いやすいです。

温度は快適温度を基準に選びます。

中綿は、洗濯のしやすさと価格を重視するなら化繊、軽さとコンパクトさを重視するならダウンです。

インナーシュラフを併用すれば、保温性アップと衛生面の改善が期待できます。

シュラフ本体を洗う頻度を減らせるので、手入れが楽になります。

用途と予算に合わせて、自分に合ったシュラフを選んでください。

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