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ワイヤレスイヤホンの機能まとめ【選び方の基礎知識】

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ワイヤレスイヤホンは種類が多く、機能名も専門的で分かりにくいですよね。

ANC、外音取り込み、コーデックなど、聞いたことはあるけど、何が違うのか分からないという方も多いと思います。

この記事では、ワイヤレスイヤホンの主要な機能を分かりやすく解説します。

購入前にチェックしておきたいポイントをまとめました。

ノイズキャンセリング(ANC)

ANC(Active Noise Cancelling)は、周囲の騒音を打ち消す機能です。

マイクで外部の音を拾い、逆位相の音を出すことでノイズを軽減します。

効果が高い場面

  • 電車やバスなど公共交通機関の走行音
  • カフェのざわめきや空調音
  • オフィスの環境音

効果が限定的な場面

  • 人の話し声(特に近くの会話)
  • 突発的な音(ドアの開閉など)
  • 高周波のノイズ

注意点

ANCの性能は製品によって差が大きいです。

価格帯が上がるほど性能が良い傾向がありますが、耳の形との相性もあるので、できれば試聴してから購入するのがおすすめです。

外音取り込み(アンビエントモード)

イヤホンを装着したまま、周囲の音を聞ける機能です。

マイクで外部の音を拾い、イヤホン内に再生します。

便利な場面

  • コンビニやカフェでの会計時
  • 駅のアナウンスを聞きたい時
  • 同僚に話しかけられた時
  • 外を歩いている時

注意点

外音取り込みの自然さも製品によって異なります。

安価なモデルでは「マイクを通した音」という違和感があることも。

高価格帯のモデルは、イヤホンを付けていないような自然な聞こえ方に近づきます。

防水・防塵性能(IP規格)

防水・防塵性能は「IP」に続く2桁の数字で表示されます。

1桁目が防塵、2桁目が防水を示します。

主な等級と意味

  • IPX4:あらゆる方向からの飛沫に対応、汗や小雨程度
  • IPX5:あらゆる方向からの噴流に対応、雨の中でも使用可
  • IPX7:一時的な水没に対応、水深1mで30分
  • IP55:防塵5等級+防水5等級、砂埃が多い場所でも使用可

注意点

防水性能はイヤホン本体のみで、充電ケースは対象外のことが多いです。

また、海水やプールの塩素水には対応していないことがほとんどなので注意しましょう。

Bluetoothコーデック

コーデックは音声データの圧縮方式です。

イヤホンとスマホの両方が同じコーデックに対応している必要があります。

主なコーデック

  • SBC:標準コーデック、全てのBluetooth機器が対応。音質は標準的
  • AAC:iPhoneの標準、SBCより高音質で遅延も少ない
  • aptX:Androidで多く採用、CD相当の音質
  • aptX Adaptive:aptXの進化版、状況に応じて品質を自動調整
  • LDAC:Sony開発、ハイレゾ相当の高音質だが対応機器が限られる
  • LC3:Bluetooth LE Audioの新コーデック、低遅延・低消費電力

選び方のポイント

iPhoneユーザーはAAC対応で十分です。

AndroidユーザーはaptXやLDACに対応したモデルを選ぶと、より高音質を楽しめます。

ゲームや動画視聴が多い方は、低遅延コーデック(aptX Low Latencyなど)対応を確認しましょう。

バッテリー持続時間

ワイヤレスイヤホンのバッテリーは、イヤホン本体と充電ケースの合計で表示されることが多いです。

目安

  • イヤホン単体:4〜8時間が一般的
  • ケース込み:20〜30時間が標準的
  • ANC使用時:通常より20〜30%短くなることが多い

急速充電

「10分充電で1時間再生」などの急速充電機能があると便利です。

出かける前にサッと充電できるので、バッテリー切れの心配が減ります。

接続性・マルチポイント

マルチポイント接続

複数のデバイスに同時接続できる機能です。

PCで音楽を聴きながら、スマホの着信を受けるといった使い方ができます。

Bluetooth バージョン

  • Bluetooth 5.0以上:安定した接続、省電力
  • Bluetooth 5.2以上:LE Audio対応、さらに低遅延
  • Bluetooth 5.3以上:より安定した接続、干渉に強い

注意点

マルチポイント接続は2台までのことが多いです。

また、高音質コーデック(LDACなど)使用時は1台接続に限定される場合もあるので、仕様を確認しましょう。

装着感・形状

形状の種類

  • カナル型:耳栓のように耳穴に入れるタイプ、遮音性が高い
  • インナーイヤー型:耳穴に軽く乗せるタイプ、圧迫感が少ない
  • オープンイヤー型:耳を塞がないタイプ、周囲の音が聞こえる

イヤーピース

カナル型は付属のイヤーピースのサイズが合わないと、音質も装着感も悪くなります。

S/M/Lのサイズが付属していることが多いので、試して自分に合うサイズを見つけましょう。

市販のイヤーピースに交換するのも有効です。

その他の便利な機能

装着検出

イヤホンを外すと自動で音楽が止まり、付けると再開する機能です。

地味ですが、あると便利です。

タッチ操作・物理ボタン

タッチ操作は見た目がスマートですが、誤操作しやすい面も。

物理ボタンは確実に操作できます。好みで選びましょう。

ワイヤレス充電

充電ケースをQi対応の充電パッドに置くだけで充電できます。

ケーブルを挿す手間が省けて便利です。

専用アプリ

イコライザー調整やANCの強度変更、操作のカスタマイズなどができます。

アプリの使いやすさは製品によって差があるので、レビューを参考にすると良いでしょう。

まとめ:使う場面で選ぶのがコツ

ワイヤレスイヤホンは機能が多いので、全部入りを求めると高価格になりがちです。

自分の使う場面を考えて、優先順位をつけて選ぶのがおすすめです。

  • 通勤・通学メイン:ANC、外音取り込み、バッテリー重視
  • 運動時に使う:防水性能、装着感、物理ボタン重視
  • 音質重視:コーデック(aptX、LDAC)、ドライバー性能重視
  • 複数デバイスで使う:マルチポイント接続重視

この記事が、ワイヤレスイヤホン選びの参考になれば幸いです。